⚠️ U4エラーが出やすい状況

当社の修理実績から、以下のような状況でU4エラーが発生しやすいことが分かっています：

• ❌ 雷が落ちた直後 – 雷サージで基板が一時的に誤作動、または基板が破損
• ❌ 停電の後 – 復電時の電圧変動でシステムが異常を検知
• ❌ 設置から10年以上経過 – 基板や配線の経年劣化
• ❌ ネズミが出る環境 – 配線をかじられて断線
• ❌ 海沿いの建物 – 塩害で端子が腐食
• ❌ 工場など電気ノイズが多い環境 – ノイズで通信が不安定に

U4-01が出やすいケース

• ❌ 室外機の制御基板が故障 – 送信回路の不良（最も多い）
• ❌ 伝送線の室外機側端子が緩んでいる – 振動で接触不良
• ❌ 室外機側の電源電圧が不安定 – 電圧降下で通信不能
• ❌ 雷サージで室外機の通信回路が破損 – 一部の回路のみ損傷

対処法

1. まずブレーカーリセットを試す（5〜10分待ってON）
2. 直らない場合は室外機の基板故障の可能性が高い
3. 専門業者に依頼して、室外機基板交換（60,000〜120,000円）

U4-02が出やすいケース

• ❌ 室内機の制御基板が故障 – 送信回路の不良
• ❌ 天カセ（天井カセット形）の場合、天井裏の高温・湿気で基板劣化
• ❌ リモコン配線と伝送線が干渉 – 配線の引き回しが不適切
• ❌ 伝送線の室内機側端子が腐食 – 結露や湿気で錆びる

対処法

1. ブレーカーリセットを試す
2. 直らない場合は室内機の基板故障の可能性
3. 天カセの場合は天井裏の点検も必要（湿気・結露のチェック）
4. 専門業者に依頼して、室内機基板交換（40,000〜80,000円）

共通点

• ✅ どちらも室内機↔室外機の通信異常を示す
• ✅ 原因は基板故障、配線断線、ノイズなど同じ
• ✅ ブレーカーリセットで復旧する可能性がある

違い

Panasonicの方が発生頻度が高い理由：Panasonicは配線の接続方式がやや複雑で、施工時のミスや経年劣化で接触不良が起きやすいと言われています。

三菱電機の特徴

• ✅ 通信エラーが最も少ないメーカー
• ✅ 基板の耐久性が高い
• ✅ 配線の端子が大きく、接触不良が起きにくい

三菱電機を選ぶメリット：通信エラーが少なく、長期間安定して使える。ただし、初期費用はダイキンより5〜10%高い。

日立の特徴

• ✅ ダイキンと同等の性能・価格
• ✅ エラーコードが数字のみでシンプル
• ❌ 枝番がないので原因特定に時間がかかる

⚠️ リセット時の注意点

• ❌ リモコンのリセットボタンは効果なし – リモコンをリセットしても、本体の通信エラーは解消されません
• ❌ すぐにON/OFFを繰り返さない – 5分以上待たないと効果がありません。何度もON/OFFすると故障の原因になります
• ❌ 主幹ブレーカーは落とさない – 店舗やオフィス全体のブレーカーを落とすと、他の機器に影響が出ます。エアコン専用ブレーカーだけ操作してください

🔴 最も多い原因（発生頻度：★★★★★）

U4エラーの原因で最も多いのが、室外機の制御基板（マイコン基板）の故障です。当社の修理実績では、U4エラーの約40%がこれに該当します。

なぜ故障するのか？

• ❌ 雷サージ – 雷の影響で基板の電子部品が破損
• ❌ 経年劣化 – 10年以上使用すると、基板上のコンデンサやICチップが劣化
• ❌ 熱による劣化 – 室外機は直射日光や高温にさらされ、基板が劣化しやすい
• ❌ 湿気・結露 – 基板に水分が付着してショート

判断方法

• ✅ ブレーカーリセットを何度やっても直らない
• ✅ 室外機のLEDランプが消えている、または異常な点滅パターン
• ✅ 設置から10年以上経過している
• ✅ 最近、雷や停電があった

修理費用の目安

基板交換：60,000円〜120,000円（税込）

※機種により基板の種類と価格が異なります

🔴 発生頻度：★★★★☆

室内機と室外機を繋ぐ伝送線（通信用の配線）が断線したり、端子の接触不良で通信ができなくなるケースです。

よくある原因

• ❌ ネズミ被害 – 配線をかじられて断線（飲食店・倉庫に多い）
• ❌ 施工不良 – 配線の接続が甘く、振動で外れた
• ❌ 経年劣化 – 配線の被覆が劣化して内部が断線
• ❌ 端子の腐食 – 海沿いや湿気の多い場所で端子が錆びる

修理費用の目安

配線修理・交換：25,000円〜50,000円（税込）

🟡 発生頻度：★★★☆☆

室外機だけでなく、室内機側の制御基板が故障することもあります。特に天カセ（天井カセット形）は、天井裏の熱や湿気で基板が劣化しやすいです。

修理費用の目安

基板交換：40,000円〜80,000円（税込）

🟡 発生頻度：★★★☆☆

雷サージや過電流で、基板上のヒューズ（保護素子）が切れることがあります。

修理費用の目安

ヒューズ交換：15,000円〜30,000円（税込）

💰 ダイキン公式サービスの出張点検費（目安）

スカイエア・ビル用マルチエアコンの場合

11,100円〜24,600円（税別）

⚠️ 重要な注意点

• 🔴 診断のみでも費用が発生 – 修理しなくても、点検に来てもらうだけでこの費用がかかります
• 🔴 場所によって変動 – 室内機・室外機の設置場所、高所作業の有無で金額が増える可能性があります
• 🔴 距離によって変動 – ダイキンサービスセンターからの距離が遠いと追加料金が発生します
• 🔴 VRVシステムは別料金体系の場合があります

出張点検費が高くなるケース

🍴 飲食店でU4エラーが多い理由

• ❌ 油煙・水蒸気で室内機の基板が劣化しやすい
• ❌ 厨房の熱で室外機が高温になり、基板が熱劣化
• ❌ ネズミ・ゴキブリが配線をかじる被害が多い
• ❌ 営業時間が長い（12時間以上連続運転）ため、負荷が大きい

実例：名古屋市中村区のラーメン店（設置8年目）

症状：夏場の繁忙期に突然U4エラー。ブレーカーリセットで一時的に復旧するが、2〜3日後に再発

原因：厨房の油煙で室内機の制御基板が汚れて接触不良

対策：室内機基板の清掃・交換（65,000円）+ 定期清掃の実施

予防策：年2回のフィルター清掃と基板点検、厨房排気の改善

飲食店向けの予防策

1. フィルターを月1回清掃（油汚れを落とす）
2. 室内機を油煙が直撃しない位置に設置
3. ネズミ駆除を定期的に実施
4. 年1回の専門業者による内部洗浄

🏢 オフィスでU4エラーが多い理由

• ❌ OA機器（パソコン、コピー機）からの電気ノイズ
• ❌ 長時間連続運転（8〜12時間）で基板が疲労
• ❌ 空調機器が多数あり、電源容量が不足しがち
• ❌ レイアウト変更で配線が引っ張られて接触不良

実例：名古屋市中区のIT企業オフィス（設置6年目）

症状：午後3時頃に頻繁にU4エラー。朝は問題なく動く

原因：オフィス全体の電力使用量が午後にピークになり、電圧降下で通信不良

対策：エアコン専用回路の増設（80,000円）+ 電圧安定装置の設置（120,000円）

結果：エラーが完全に解消。電気代も月8,000円削減

オフィス向けの予防策

1. エアコン専用の電源回路を設ける
2. ノイズフィルターを設置（OA機器の近くに設置する場合）
3. 定期的な電圧測定（電圧降下をチェック）
4. レイアウト変更時は配線を確認

🏭 工場でU4エラーが多い理由

• ❌ 大型モーター、溶接機からの強力な電気ノイズ
• ❌ 粉塵・ホコリで端子が汚れて接触不良
• ❌ 振動で配線の端子が緩む
• ❌ 高温環境（溶接、鋳造など）で基板が劣化

実例：愛知県豊田市の自動車部品工場（設置10年目）

症状：溶接機を使うとU4エラーが出る。使わない時は正常

原因：溶接機からの電気ノイズが伝送線に乗って通信を妨害

対策：伝送線をシールド線に交換（45,000円）+ ノイズフィルター設置（30,000円）

結果：溶接機使用時もエラーが出なくなった

工場向けの予防策

1. シールド線（ノイズを遮断する配線）を使用
2. 大型機器の電源とエアコンの電源を分ける
3. 定期的な端子の増し締め（振動対策）
4. 粉塵が多い場所は防塵カバーを設置

🏥 医療施設でU4エラーが多い理由

• ❌ 医療機器（MRI、X線装置）からの電気ノイズ
• ❌ 24時間運転で基板が疲労
• ❌ 停電・瞬停が発生した際の復電時にエラーが出やすい
• ❌ クリーンルームなど特殊環境での使用

実例：名古屋市昭和区の整形外科クリニック（設置9年目）

症状：停電後に必ずU4エラー。手動リセットが必要

原因：復電時の電圧サージで基板が一時的に誤作動

対策：UPS（無停電電源装置）の設置（150,000円）

結果：停電後も自動復帰するようになった

医療施設向けの予防策

1. UPS（無停電電源装置）を設置
2. 医療機器とエアコンの電源を完全に分離
3. 予防保全（定期点検）を徹底

🏨 ホテル・旅館でU4エラーが多い理由

• ❌ 24時間稼働で基板が疲労
• ❌ 多数の室内機を一括管理しているため、1箇所の故障が全体に影響
• ❌ 温泉地では硫黄・塩分で端子が腐食
• ❌ 客室の配線が壁内に隠蔽されていて点検しにくい

ホテル向けの予防策

1. 年2回の定期点検（繁忙期前に必ず実施）
2. 予備の基板を常備（緊急時に即交換）
3. 温泉地では防錆処理を施した端子を使用

🛒 小売店でU4エラーが多い理由

• ❌ 開店時間が長い（12〜16時間運転）
• ❌ 冷蔵・冷凍設備と同じ電源を使うと電圧降下
• ❌ 店舗改装で配線が動かされて接触不良

小売店向けの予防策

1. 冷蔵設備とエアコンの電源を分ける
2. 改装時は必ず配線をチェック
3. 夜間の運転停止時間を設ける（基板の休息）

⚠️ 絶対にやってはいけない理由

1. 感電のリスク – 業務用エアコンは三相200Vまたは単相200Vの高電圧
2. 基板の破損リスク – 基板は静電気に弱く、触れるだけで壊れることがある
3. 資格が必要 – 電気工事士の資格がない人が電気工事を行うのは違法
4. 保証が切れる – メーカー保証期間内でも、自分で分解すると保証対象外に